ページ

2014年5月20日火曜日

パソコン遠隔操作事件②

パソコンの遠隔操作事件で、これまで無罪を主張してきた元会社員Kが一転して「私が真犯人で、一連の事件はすべて自分の犯行だ」と認めました。

Kは保釈を取り消され20日午後、東京拘置所に勾留されました。

パソコンの遠隔操作事件では、インターネット関連会社の元社員Kが威力業務妨害などの罪に問われていて、今年3月に保釈され裁判では一貫して無罪を主張してきました。

しかし、弁護団によりますと、19日夜になってKが一転して一連の事件はすべて自分の犯行だと認めたということです。

また、今月16日に報道機関などに送られた自分が真犯人と主張するメールもKが送ったことを認めたということです。

Kは19日午前10時20分すぎに弁護団と電話で話したあと連絡がとれなくなっていましたが、午後9時半に弁護士に「自分が犯人です」と電話で伝えてきたということです。

そして「死のうと思って山の中をさまよったり電車に飛び込もうとしたが踏みきれない」と自殺をほのめかしたことから弁護士が思いとどまるよう説得し、20日朝保護して東京地検に連絡したということです。

弁護団によりますと、Kは犯行を認めた理由について16日のメールの送信に使ったとみられる携帯電話をその前日、東京の荒川河川敷に埋める様子を警視 庁の捜査員が目撃していたと報道されたことを知り「もはや言い逃れができないと思った」と説明しているということです。

Kは22日、裁判に出廷する予定になっていますが、弁護団が「これまでの無罪主張を撤回し、みずからの関与を洗いざらい話すべきだ」と伝えたところKは了承したということです。

東京地検は、裁判所が保釈の取り消しを認めたことから20日午前11時ごろ弁護士事務所にいた被告を拘束しました。

そして、午後1時20分ごろ身柄を東京拘置所に移して再び勾留しました。

 主任弁護人の佐藤博史弁護士は記者会見で「裏切られたという感情はない」と語りつつ、「完全にだまされた」とも述べ、刑事弁護人としての複雑な感情をのぞかせました。

 
これについては、弁護士ドットコムで興味深い記事が掲載されています。

「佐藤弁護士が批判される理由はない」 ベテラン弁護士が語る「刑事弁護人」の心得