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2014年5月20日火曜日

パソコン遠隔操作事件


 パソコンの遠隔操作事件では、インターネットの掲示板などに殺害や爆破の予告を書き込んだとして、インターネット関連会社の元社員が威力業務妨害などの罪に問われています。

 被告人は、今年3月に保釈されましたが、その後の裁判で一貫して無罪を主張しています。 この事件について今月16日、被告人が裁判に出廷中に、報道各社などに自分が真犯人と主張する人物からメールが届きました。 メールには、「自分が被告のパソコンをウイルスに感染させたうえで、他人のパソコンを遠隔操作したのが事件の真相だ」などと記され、被告人が逮捕されるように仕向けたとする内容でした。

 ところが、捜査関係者によりますと、メールが送られる前日に被告人が東京・江戸川区の荒川の河川敷を訪れて何かを埋めるのを捜査員が目撃し翌日にその場を掘り返したところ携帯電話が見つかり、中にメールの文面や送信した痕跡が残っていたということです。

 メールは裁判の出廷中に送られるよう、タイマー機能を使って送られた疑いがあり、捜査当局は、真犯人の存在を示すために、被告自身がメールを送ったと判断したということです。 そのうえで、このメールの送信は他人の犯行に見せかけるための工作で、保釈条件にも違反したとして、東京地検は被告人の保釈の取り消しを裁判所に請求しました。請求が認められれば、彼は再び収監されることになります。
 

 また、メールの中には特定の団体を脅すような内容が記されていたことから、東京地検と警視庁は、被告人との関連を調べるため、容疑者を特定しないまま脅迫の疑いで、東京・江東区の自宅を捜索しました。

 被告人はメールについて先週の会見で、自分が送ったことを否定したうえで、「犯人しか知りえないような内容が書かれており、信ぴょう性は高いのではないか。これをもって裁判を終わりにしてほしい」と話していました。


 仮に真犯人からのメールであるとすると,内容的にもメールを出す時期的にも不自然ですよね。
もっと世間の注目を集める方法や意表をついた内容があるのに、この程度の内容でこのタイミングというのは。

 土中から掘り出したスマホに真犯人メールが残っていた、被告人のDNAが付着していた、といった話しも報道されていますが、これらは警察リーク情報の丸呑みなので、ちょっと割り引いて考える必要があります。

 それにしても、あの程度の内容のメールしか送れなかったということは、仮に被告人が送ったとしも、そのことは被告人が真犯人である証拠にはならないということかもしれません。その行動が、早く自由の身になりたいという気持ちから出たものだとしたら、哀れですね。

 なお、今回のメールが自作自演であることを捜査機関が立証したとしても、本訴の公訴事実を立証することにはなりません。真犯人メールに秘密の暴露の内容があれば別ですが、もし真犯人メールに秘密の暴露の内容があれば、リークなんかしないで法廷に出すでしょう。 仮に真犯人メールが自作自演だとしても、本人による犯人隠避罪は成立しません。ありうるとすれば、脅迫。捜査機関サイドは、メールの中には特定の団体(皇居ランナー等)を脅すような内容が記されていたことから、脅迫の疑いで立件しそうな勢いです。


 現在、保釈中であるにもかかわらず、弁護人や家族も連絡がとれていないとのことです。どこに行ったのか,気になります。