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2013年9月3日火曜日

クリエイティブ・コモンズ

クリエイティブ・コモンズとは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(CCライセンス)を提供している国際的非営利組織とそのプロジェクトの総称です。

クリエイティブ・コモンズ ライセンスは、コンテンツ作成者が誰かにその作品を使用する許可を与えるための標準的な方法の 1 つです。

CCライセンスはインターネット時代のための新しい著作権ルールの普及を目指し、様々な作品の作者が自ら「この条件を守れば私の作品を自由に使って良いですよ」という意思表示をするためのツールです。

CCライセンスを利用することで、作者は著作権を保持したまま作品を自由に流通させることができ、受け手はライセンス条件の範囲内で再配布やリミックスなどをすることができます。

クリエイティブ・コモンズのコンテンツを使用して動画を作成すると、動画プレーヤーの 下に元の動画のタイトルが自動的に表示されます。著作権は所有者が保持し、他のユーザーはライセンスの条件に基づいてその作品を再利用することになりま す。

“Some Rights Reserved”

人の手によって生み出されたすべての作品は、著作権で守られているものと、そうでないものの、ふたつにわけることができます。

著作権の中間領域を定義するCCライセンスは、“Some rights reserved”、つまり限定された権利のみを主張するライセンス形式を提案しています。CCの目指すのは、 既存の著作権制度のなかで作り手の権利がまもられながら、受け手にも作品を自由に扱う領域を確保することです。

CCライセンスの種類

作品の利用(再配布やリミックス作品の公開、実演等)のための条件は4種類あります。

これらの条件を組み合わせてできる基本的なCCライセンスは、ぜんぶで6種類。権利者は、自分の作品がどのよう に流通してほしいかを考え、必要に応じて適切な組み合わせのライセンスを選ぶことができます。

表示

原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示することを主な条件とし、改変はもちろん、営利目的での二次利用も許可される最も自由度の高いCCライセンス。

表示—継承

原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示し、改変した場合には元の作品と同じCCライセンス(このライセンス)で公開することを主な条件に、営利目的での二次利用も許可されるCCライセンス。

表示—改変禁止

原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示し、かつ元の作品を改変しないことを主な条件に、営利目的での利用(転載、コピー、共有)が行えるCCライセンス。

表示—非営利

原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示し、かつ非営利目的であることを主な条件に、改変したり再配布したりすることができるCCライセンス。

表示—非営利—継承

原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示し、かつ非営利目的に限り、また改変を行った際には元の作品と同じ組み合わせのCCライセンスで公開することを主な条件に、改変したり再配布したりすることができるCCライセンス。

表示—非営利—改変禁止

原作者のクレジット(氏名、作品タイトルなど)を表示し、かつ非営利目的であり、そして元の作品を改変しないことを主な条件に、作品を自由に再配布できるCCライセンス。

 

CCライセンスのしくみ


CCライセンスは三つの要素(コモンズ証、ライセンス、メタデータ)によってその効果を保証しようとしています。

第一に、法律に詳しくない人でもライセンスの主な内容がすぐに理解できる簡 潔な説明文が「コモンズ証」で、同じ内容を法律の専門家が読むために法的に記述した「利用許諾」(ライセンス原文)は、コモンズ証と表裏一体の関係にあり ます。コモンズ証によって、法律の専門家ではない大多数のインターネットユーザーでもライセンスの主な内容をはっきりと理解することができるようにし、ラ イセンスの誤用などを防ぐことをねらいとしています。また、その法的実効力は、クリエイティブ・コモンズ関係の法律の専門家達が各国の著作権法に照らし合 わせて記述した「利用許諾」文によってもたらされています。

そして三つめの要素が「メタデータ」です。メタデータとは、検索エンジンが利用するための、作品そのもの(コンテンツ)に付随する説明的な情報で す。作品をウェブページで公開し、さらにCCライセンスを付ける場合、人間の言語による記述(例「私はこの作品をCCライセンスで公開しています」等)だ けではなく、検索エンジンやプログラムが理解する方式のコードも付与することによって、他のユーザーに作品が正しく検索されやすくなります。

以上の3つの要素によってCCライセンスは「一般的なインターネット・ユーザー」、「法律の専門家」、そして「検索エンジン」が正しく理解できる仕組みをめざしています。